ドイツでは大学の願書を出す時や、就職活動をする時、コンクールや奨学金の申し込みをする時など至る所で履歴書、 “Lebenslauf” が必要になります。
日本では大体売られている既存のフォームの履歴書を使うとこが多いですよね。
ドイツでは特定のフォームがそもそも存在しないので、各々のレイアウトで自作の履歴書を提出します。
ほとんどの場合、tabellarische Lebenslauf を送ってくださいと書いてありますが、
これは表形式の履歴書という意味。
意味どおり、表形式で現在までの経歴を順に記入していきます。
学歴に関しては日本では中学卒業以降のが経歴を書きますが、ドイツでは大体の場合、小学校以上の学歴を書きます。
表の決まった形式はありませんが、一般的なフォームで今回は例を作っていきたいと思います。
また、学校名や社名などの固有名詞の訳し方についても説明していきますね。
Lebenslaufに記入する事項
- 氏名・現住所 Name/ Anschrift
- 電話番号・メールアドレス Telefonnummer/ E-mail Adresse
- 出生地・生年月日 Geburtsort /Geburtsdatum
- 学歴 Schulausbildung
- インターン歴 Praktische Erfahrung
- 職歴 Berufserfahrung
- 資格 Besondere Kenntnisse
- その他趣味など Hobby
- 作成日・作成場所
- 署名
- 証明写真(上部に貼り付ける)
以上がLebenslaufに必須の記入事項です。
これに加えて、目的に合わせて追加で記入すべきことがあれば追加します。
(例えば家族構成、話せる言語など)
学歴・インターン歴・職歴に関しては正確な期間も記入します。
Lebenslaufの例
実際にLebenslaufの例を作ってみました。
この履歴書の所持者(架空)のヤマダハナコさんの経歴をまとめると、
- 東京音楽大学の学部をフルート専攻で卒業し、ドイツのフライブルク音楽大学で修士課程を卒業し、SWRオーケストラでインターンをしたのち、現在までベルリンフィルで首席フルート奏者として働いているという設定です。
- ワードやエクセル、パワーポイントの資格があり、ドイツ語・英語・日本語が話せる。
学歴 Schulausbildung
最近の大学はどこも公式の日本語名と英語名があったりしますが、ドイツ語名はさすがに無いですよね。
さらにドイツの教育制度は日本やアメリカと違って、中学校・高校という分け方をしないため、
「高校」にあたる単語がありません。
普段の日常会話ではハイスクールと英語で言ったら通じますが、公式な履歴書なのでドイツ語で書かなければいけません。
なので、履歴書では高校のことは、Oberschuleと書きます。
そして大学もUniversität という単語がありますが、これは総合大学のことで、それ以外の大学のことはHochschule といいます。
音大はベルリン芸大以外すべてHochschuleに当たります。
Hochschuleは専門学校であるFachhochschuleとはまた違いますが、総合大学であるUniversitätとは区別されています。
日本の大学はすべてUniversitätと記載しておいて良いでしょう。
- 小学校 Grundschule
- 中学校 Mittelschule
- 高等学校 Oberschule
- 大学 Universität
- 専門学校 Fachhochschule
〇〇市立大学はstädtische Hochschule 〇〇
〇〇国立大学はstaatliche Hochschule 〇〇
インターン歴 Praktische Erfahrung
インターン(実習生)のことをドイツ語ではPraktikant、実習のことをPraktikumといいます。
ドイツでは学校を卒業するまでに必ずPraktikumを体験するので、職歴の前にインターン歴も必ず記載します。
学生でまだインターンをやっていない場合は記入する必要はありません。
職歴 Berufserfahrung
職歴は学生でまだ働いたことがない人は、もちろん書く必要はありません。
職歴には、
- 役職
- 担当部署
- 簡単な仕事内容の説明
- 社名
- 社在地
- 勤務期間
などを記載します。
その他、資格や趣味 Kenntnisse/Hobby
上記の必須事項に加えて自分のアピールポイントとして、
- 趣味や特技(Hobby)
- 持っている資格(besondere Kenntnise)
- 話せる言語(Sprachkenntnisse)
などを記入しても良いです。
署名と証明写真
Lebenslaufの一番下に、作成日の日付と作成場所(都市名)を記入して、手書きで署名します。
そして証明写真は右上もしくは左上の余白に貼っておきましょう。
最後に
ドイツの履歴書は各々の経歴に合わせて自分に合ったフォームで作れるので、参考にして作ってみてくださいね。
音大生の場合は学歴欄に「bei Prof. 〇〇」 と師事した先生の名前も一緒に書いておくと良いですね!
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