英語と同じ発音でも意味の異なるドイツ語

ドイツ語と英語は同じゲルマン語系の言語なので、語彙や文法がとても似ています。

また近年は英語から来た言葉や、新しい物の言葉を英語からとったもの等もあるため、同じような発音の単語は同じ意味と捉えががちですが、別の意味を表す単語もいくつかあるので注意が必要です。

今回はドイツ語単語を覚えるときに役立つ、意味を同一化してしまいやすいドイツ語と英語の単語についてシェアしていきます。

名詞編

Chef /chef(シェフ)

Chef(シェフ)はドイツ語で「上司」を意味します。

一方英単語の chef の意味は、「料理人」です。

同じように人の「職業・役職」を表す単語で、その上日本語でもシェフという言葉はよく使うので、惑わされないよう注意です。

ちなみにドイツ語で「料理人」は、der Kocher(コッヒャー)

  • 「上司」…(独)der Chef (英)boss
  • 「料理人」…(独)der Kocher (英) chef 

Brief/brief(ブリーフ)

Brief(ブリーフ)はドイツ語で「手紙」を意味しますが、英語ではbriefは「短い簡潔な」という意味の形容詞になります。

期間や時間の短さを表すときによく使います。

  • 「手紙」…(独)Brief (英)letter
  • 「短い」…(独)kürz (英)brief

Alle/alley(アレー)

Alle(アレー)はドイツ語で「並木道」という意味の名詞です。

英語ではalleyという表記になり、「小道路地」という意味になります。

  • 「並木道」…(独)Alle(英)avenue
  • 「路地」…(独)schmale Gasse(英)alley

Photogragh/Fotograf(フォトグラフ)

英語で「写真」はPhotogragh(フォトグラフ)ですが、ドイツ語でPhotograghというと写真ではなく、「写真家」を表す単語になってしまいます。

ドイツ語で「写真」はFoto(フォト)、もしくはFotografie(フォトグラフィー)になります。

 

ちなみにこのスペルの違いに違和感を覚えるかもしれませんが、ドイツ語では基本、ファ行の音は ph ではなく f で表します。

 

ドイツ語には英語から来た言葉がたくさんありますが、基本そのような単語でもファ行は f を用います。

Potograghでも間違いではないですが、ドイツ語の文章中に用いるならばFotografと書くのが一般的です。

  • 「写真家」…(独)der Fotograf / der Photogragh(英)photogragher
  • 「写真」…(独)das Foto/ die Fotografie(英) photogragh

Rock/rock(ロック)

ドイツ語でRock(ロック)とは「スカート」のことです。

日本語ではロックと聞くと、「ロック音楽」のことか「施錠する」という意味で捉えられがちですが、英語ではrockは「」を意味します。

ちなみに施錠のロックはlock、つづりが違います。

ロック音楽のことは文脈で音楽の話と明確にわかる場合以外、rock musicと言います。

  • 「スカート」…(独)der Rock(英)skirt
  • 「岩」…(独)der Felsen(英)rock

Fabrik/fabric(ファブリック)

ドイツ語で「工場」はFabrik(ファブリーク)と言います。

英語のfabricと似ている気がしてしまいますが、英語のfabricには工場という意味はなく、「織物」という意味を表す単語になります。

英語で「工場」はfactory(ファクトリー)です。

  • 「工場」…(独)die Fabrik(英)factory
  • 「織物、生地」…(独)das Gewebe(英)facric

List/list(リスト)

「リスト」のことは英語ではlist、ドイツ語では語尾にeがついて、die Liste(リステ)といいます。

ですがドイツ語にはdie Listという単語も存在し、Listeと同じ女性名詞なので混同しやすいですが、「策略悪だくみ」という全く別の意味になるので注意が必要です。

ちなみに昨今流行っているTo do list「やることリスト」はドイツ語でdie ZuTunListe(ツートゥーンリステ)といいます。

  • 「策略、悪だくみ」…(独)die List(英)trick /cunning
  • 「リスト」…(独)die Liste(英)list

Dom/dome(ドーム)

ドームと聞くと日本語でも東京ドームや大阪ドームなど円形の建物を思い浮かべますが、ドイツ語でDomは「大聖堂」という意味になります。

そしてドームのことはドイツ語でKuppel(クッペル)、大聖堂のことは英語でcathedral(カテドラル)といいます。

カテドラルは英語とスペルが少し変わりKathedoraleとなりますがドイツ語でも使う単語です。

  • 「ドーム」…(独)Kuppel(英)dome
  • 「大聖堂」…(独)der Dom/ die Kathedrale(英)cathedral

Plastik/plastic(プラスティック)

ドイツ語のPlastikには「プラスチック、合成物質」という意味はなく、「彫刻」という意味になります。

日本語でも英語と同じく「プラスチック」という言葉を使うので惑わされやすいですが、ドイツ語で「プラスチック」のことは、Kunststoff(クンストシュトフ) といいます。

  • 「プラスチック」…(独)der Kunststoff(英)plastic
  • 「彫刻」…(独)die Plastik(英)sculpture

Prospekt/prospect(プロスペクト)

ドイツ語でPtospektは「パンフレット」という意味ですが、英語のprospectは「眺め見晴らし」という意味になります。

  • 「パンフレット、カタログ」…(独)der Prospekt(英)leaflet/ prospectus
  • 「眺め、見晴らし」…(独)die Aussicht/ der Ausblick(英)prospect

形容詞編

rasch/rash(ラッシュ)

rasch(ラッシュ)はドイツ語で「速いすばやい」という意味の形容詞です。

英語のrashは意味は似ているものの、「軽率な軽はずみな」というネガティブな意味を表す形容詞になります。

英語で「速い」を表す場合はquick(クイック)を使います。

  • 「速い」…(独)rasch(英)quick/ swift
  • 「軽率な、軽はずみな」…(独)überreift(英)rash

ちなみに日本語でよくいう「通勤ラッシュ」や「ラッシュアワー」のラッシュはこれらと全く別の英単語です。

rush”というスペルになり、「急ぐ、突進する」という意味になるので注意が必要です。

まとめ

今回は英語と同じ発音でも意味の違う、間違えやすいドイツ語単語についてシェアしました。

この他にもいくつかあるので、新しい単語や英語がルーツの単語を覚える際には注意が必要です。

まだ覚えていない単語があれば参考にしつつ正しく覚えていってくださいね!

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