いつもドイツ文化やドイツ語について紹介していますが、Google検索で「ドイツ人」と入れると必ず「ドイツ人 トゥース」という検索候補が上がってきます。
そもそも「トゥース」という言葉はドイツ語には無く、日本で聞く限りでは英語のtooth(歯)か、お笑い芸人のオードリー春日のネタぐらいでしょう。
ではなぜ多くの人が「ドイツ人 トゥース」を検索しているのか、今回は調べてみました。
現況はやはりオードリー
あるテレビ番組の中で、“ドイツ人は別れ際のあいさつとして「トゥース」と言う”
という説をテレビで検証したことがあるようで、実際に春日本人がドイツへロケに行ったときのことが話題となり検索する人が増えたみたいです。
実際にドイツ人が別れ際にいうのは「トゥース」ではなく“Tschüß!”「チュース」ですし、人差し指を上に向けることももちろんありません。
Tschüß「チュース」の意味
Tschüßは、「バイバイ」と同じ意味で使われます。
友達同士や店員さん、家族など改まらない場や人間関係では「さようなら」とは言わず「じゃあね」「バイバイ」と言うのは日本も同じです。
それにあたるのが、Tschüß「チュース」です。
実際にドイツ人が別れ際につかう言葉
Tschüßは「バイバイ」という意味であると書きましたが、実際ドイツでは若者や友達同士ではもっとくだけた言い方をすることもあります。
その際には日本と同じく外国語を使います。
イタリア語でCiao ciao「チャオ チャオ」という時もあれば、フランス語でAdieu「アデュー」ということもあります。
逆にもっと改まった言い方で「さようなら」にあたるのは、“Auf Wiedersehen”「アウフ ヴィーダーゼーエン」で、目上の人や先生に対してや、一流レストランやブランド店を出る時などに使うことが多いですね。
まとめ
以上、“ドイツ人が「トゥース」と言うのは本当なのか”について解説しました。
結果、ドイツ人は「トゥース」とは言わないし、そもそもドイツ語に存在しない言葉で、別れ際に言う「バイバイ」にあたるにTschüß「チュース」と似ていることでテレビ番組で持ち上げられた、ということでした。
ですが日本語に似ているドイツ語や、そもそもドイツ語からきている日本語も実はたくさんあります。
そちらは以前の記事で紹介しているのでぜひ合わせてチェックしてみてください。
コメントを残す
コメントを投稿するにはログインしてください。