【ドイツ語入門①】ドイツ語の発音のルールと特徴

新しい言語を学ぶときに一番はじめに覚えることが、発音のルールです。

発音の仕方を覚えて読めるようになってから文法の勉強が始まります。

今回はそんな重要なドイツ語の発音について解説していきます!

☝︎基本はローマ字読み

ドイツ語の読み方は英語よりも簡単で、ほぼローマ字読みのままでいけます。

英語だと例外も多いので何と読むのかわからない単語も多いですが、ドイツ語は例外が少なくローマ字読みでいけるのでとっつきやすい言語です。

例)Arbeit アルバイト、Toilette トイレッテ、Tasse タッセ、Handy ハンディ

母音

ウムラウト ä, ü, ö

ドイツ語にはa, i, u, e, oの5つの母音の他にウムラウトと呼ばれる上に¨がついた母音が3つあります。

これをウムラウトと呼び、ドイツ語の他にもハンガリー語など他の言語にも使われています。

  • ä→ アの口でエと発音する ➡︎ほぼ日本語の「エ」と同じ発音
  • ü→ウの口をしてイと発音する ➡︎オとエの中間の音
  • ö→オの口をしてエと発音する ➡︎ユとイの中間の音

複合母音 ei, au, äu, eu

複合母音といって2つの母音が組み合わさって異なる母音の発音をするものを複合母音といいます。

複合母音は以下の4つあります。

  • ei:アイ
  • au:アウ
  • äu, eu :オイ

例)euch オイヒ(君たちに)Leute ロイテ(人々)、Deutsch ドイチュ(ドイツ語)

子音の発音

  1. c:「カ」行の発音
  2. g:「ガ」行の発音
  3. h:「ハ」行、母音のあとにくると無音のhになり発音せず、伸ばし音になる。日本語の「ー」
  4. j:「ヤ」行の発音
  5. q:「クヴ」の発音(quというつづりでしか使われない)
  6. s:母音の前では濁って「ザ」行に、子音の前や語尾では「サ」行
  7. v:「ファ」行の発音
  8. w:「ヴァ」行の発音
  9. x:「グス」
  10. z:「ツァ」行の発音

例)Chaos カオス(無秩序)、Geige ガイゲ(ヴァイオリン)、Lehrer レーラー(先生)、Jacke ヤッケ(上着)、Quelle クヴェッレ(源)、Seife ザイフェ(石けん)、Reis ライス(米)、viel フィール(たくさんの)、Welt ヴェルト(世界)、Examen エグザメン(試験)、Zeit ツァイト(時間)

⚠️英語では f は「フ」、 v は「ヴ」ですが、ドイツ語では両方同じ「フ」の発音になります。下唇を噛んで空気を通す発音です。

ß エスツェット

ドイツ語にはもう一つ独特な文字があり、それがß(エスツェット)です。

これはssと同じ意味ですが、ドイツやオーストリアではsが2回続く言葉はこのßを使って書きます。

スイスではßは使わずssと表記されます。

例)Fuß フス(足)、Straße シュトラーセ(道)

複合子音

  1. ch:「ハ」行の発音(喉の奥から強く発音する)
  2. sch: 「シュ」
  3. sp-/st: 「シュプ」「シュトゥ」

例)ich イッヒ (私は)、Schule シューレ(学校)、sprechen シュプレッヒェン(話す)、Stadt シュタット(街)

音の変わる語末の子音

単語の語末がgdbの場合、これらの濁音の濁りがなくなり、g「グ」が「ク」に、d「ドゥ」が「トゥ」に、b「ブ」が「プ」に変わります。

  1. -g: 「ク」
  2. -d:「トゥ」
  3. -b:「プ」

例)Teig タイク(生地)、Deutschland ドイチュラント(ドイツ)、lieb リープ(愛らしい)

ドイツ語の「R」の発音

日本人が苦手とする発音第1位が「R」です。

日本語ではRとLの区別が無くどちらも「ラ行」として発音しますが、外国語ではすべてRとLの発音は別物です。

日本のラ行は「L」にあたります。

「R」の発音はイタリア語では巻き舌をし、英語では「ゥル」という感じですが、ドイツ語の「R」は喉の奥を震わせて雑音を出します。

うがいをする時のような音、それがドイツ語のRです。

バイエルン方言やスイスドイツ語などはこの雑音がもっと強くなります。

ドイツ語のアクセントの位置

ドイツ語では必ず、第一音節(1つ目の母音)にアクセントがつきます。

そして文章自体のイントネーションは大事な単語に重きを置きます。

例えば、「私はそれを知りません。」という時、みんなは知っているけど私は知らないというニュアンスであれば、Ichにアクセントを置きます。

Ich weiß es nicht.

知っているか知らないかを聞かれて「知らない」と答える時は、nichtにアクセントを置きます。

Ich weiß es nicht.

be-, er-, ver-, emp-, zer-, ge-, ent-が前につく動詞は2つ目の母音にアクセント

bewegen(動く)、verstehen(理解する)、empfehlen(勧める)、entspannen(リラックスする)など、動詞の頭にこれらの前綴りがつく単語は、この前綴りを除いた1つ目の母音にアクセントを置きます。

verstehenではなく、verstehen

bewegen→bewegen

empfehlen→empfehlen

entspannen→entspannen

分離動詞は前置詞にアクセントを置く

ab-,an-,auf-,aus-,bei-,fort-,her-,hin-,los-,mit-,nach-,vor-,weg-,zu-,zurück-

auf|machenやmit|bringenなど、上記の前置詞と一緒になった動詞を分離動詞と言います。

分離動詞はその前置詞の1つ目の母音にアクセントを置きます。

abnehmen(やせる)、anrufen(電話する)、aufmachen(開ける)、ausleihen(借りる)、beibringen(教える),fortsetzen(先へ進める)、hingehen(向かっていく)losgehen(出発する)、 mitbringen(持っていく)、nachdenken(熟考する)、vorhaben(予定する)、wegwerfen(投げる), zumachen(閉める)

⚠️ただし、zurückが付く分離動詞だけは2つ目の母音、üにアクセントが付きます。 zurückkehren(帰る)

最後に

ドイツ語のとっつきやすいところは、英語よりも読み方が簡単、日本人には発音しやすいということです。

ドイツ語の構造は英語と似ていますが、英語は日本人にとって難しい発音やイントネーションなので、とっつきやすいのは意外とドイツ語なんですよね。

そして規則がしっかりしていて例外が少ないので、これらのルールさえ頭に入れれば初めてみる単語でも発音できます。

ぜひこれらを活用してドイツ語の勉強をスタートしてみてくださいね!

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