私がフランクフルト音大を受験した時の裏話

もうかれこれ3年半も前の話になりますが、私は本命のカールスルーエ音大以外にも実はフランクフルト音大の入試も受けていました。

良い予行練習にもなるだろうということで応募したんですが、

私のなかでフランクフルトは本命ではなかったため、あまりきちんと受験の情報を集めていませんでした。

フランクフルト音大は事前に入試で演奏する曲目リストと伴奏譜を提出しておかなくてはいけなかったので、提出した4曲をしっかり練習しておけばいいとばかり思っていました。

「シューマンの3つのロマンスより2」は必須と書いてあったことだけは一応把握していました。

そして当日

当日受付を済ませると、以前講習会で知り合った中国人の子が偶然にも同じ入試に来ていました。

フランクフルト音大では受験生が事前に音出しできる部屋を用意されておらず、自力であいている部屋を見つけなければいけなかったので、

その子と2人で部屋を探すことに。

空き部屋はなかったので、他の受験生2人が音出ししている部屋に一緒に入れてもらうことになりました。

1部屋に4人ぎゅうぎゅうに入って練習していると、突然みんなオケスタ(オーケストラ・スタディ)をさらいだしたのです。

最初は、あっなんか近々オーデジションでも受けるのかなと思っていたのですが、みんなが練習しているのはロッシーニの絹のはしごとメンデルスゾーンの交響曲第3番の2曲。

そもそも入試前になぜオケスタを練習しているんだろう?と思って中国人の子に聞いてみると、

「オケスタも入試の課題曲で、どちから指定された方を吹くのよ。」

と。

知らなんだ…

と絶望に。なぜならメンデルスゾーンは吹いたことがなかったし30分練習したところで出来るようになるような簡単な曲ではないのです。

でも仕方がないので30分間は必死で練習しました。

いざ本番へ

そして望んだ入試本番。

先生が「まず何を吹きたい?」と聞いてくれたので、

一番自信のあったバッハから始めました。

続いてシューマンとモーツルトも演奏し終えると、残りの一曲は吹かなくていいからオケスタを吹いてと言われました。

心の中で「お願いロッシーニにして!!!」と叫んでいると、

「じゃあロッシーニを吹いて」

と言われ、心の中で全力ガッツポーズをしました。

なんかハリーポッターの組み分け帽子のシーンみたい。笑

そして無事ロッシーニを吹き終えました。

オケスタも終わったのでこれで終わりと思い退室しようとしたら、先生が何やら楽譜を持って近づいてきて、

「はい、じゃあこれ吹いてね。テンポはこれぐらいで。」

と楽譜を渡してきました。

ん??キイテナイ…

実はフランクフルト音大の入試には初見試奏の課題もあったのです。

初めて見た曲をピアノ伴奏付きで演奏するという。。

もともとソルフェージュは得意な方だったので、初見視奏は問題なくクリアしましたが、聞いていない試験が2つもあるというハプニング。

本当にリサーチ不足の準備不足な受験生でした。

まあこんな事もありますよね。笑

みなさんは私を反面教師として、しっかり調べて準備して臨んでくださいね!

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