「日本人は英語が話せない」とよく言われますが、義務教育でも勉強しているはずなのになぜ話せないのだろうと思ったことはありませんか?
逆に英語圏でない外国人たちはなぜみんな英語を話せるのか。
先進国の中でも日本の英語のレベルはかなり低く、2019年EF EPIの英語能力指数では日本は100カ国中53位。
非常に高い、高い、標準的、低い、非常に低いの5段階中、「低い」に分類されています。
今回はなぜ日本人は英語が苦手なのか、その理由をシェアしていきます。
1. 言語の構造が違う
例えば、英語とドイツ語はどちらもゲルマン系の言語なので親戚ような関係にあり、文法の構造も似ていて、語源なども同じです。
なのでドイツ人にとって英語を話すことは特に難しくはありません。
またフランス語やイタリア語、スペイン語などのラテン系の言語も語源がすべて同じで、単語の語尾や発音が少し変わるぐらいでお互いに各々の言語で話しても理解しあえるぐらいの違いしかありません。
これらのヨーロッパの言語は英語と語源が一緒の言葉もたくさんあり、構造も似ているので、英語の構造を理解するというハードルがそもそも低いんです。
さらに英語は冠詞や動詞の活用がなくもっともシンプルな言語なので、ヨーロッパの他言語より全然、習得しやすい言語です。
一方で日本語の語源は中国語で、文字もアルファベットではなく、発音も違う、文法も発音も全く違う言語なので、もともと英語に対するハードルが高いのは当たり前なんです。
なので英語とかけ離れた言語である日本語を話す私たちにとって、英語は習得するのが難しい言語となってしまうわけですね。
仮に韓国語や中国語が世界共通言語になっていたとしたら、欧米人よりも私たち日本人の方が用意に習得できたはずです。
2. 日本語にない発音がある
日本語ではrとlの発音の区別がなかったり、舌を挟んだthや下唇を噛んだvなどの子音の発音がありません。
日本語は常に子音と母音がセットになって一つのひらがなを作るので、子音のみの発音というのがなく、どうしても発音したり聞きとるのが難しいです。
“walk”と“work”を聞き取れないのもしょうがありません。
もともと概念がないものを取り入れるのはとても難しいですよね。
幼い頃から英語を聴き慣れていないと大人になってからこれを聞き分けるのはとても大変です。
3. 日常生活で必要ない
日本は島国ということもあり、特に英語圏の外国人が来ることは他の国に比べて少ないです。
近年外国人の数は増えてきていますが、それは都会のみで、日本に住んでいる外国人の数はまだまだ多くありません。
そして日本にいる外国人は日本語が必須なので、結局私たちが英語を話さなくても彼らが日本語を話せるようになるので、そうなると日本の日常生活で英語を使う機会というのはとても少なくなります。
仕事で日常的に使う人でない限り、英語を話す機会もなく話さなくても問題なく生きていけますよね。
そんな環境もあいまって、必然的に英語を学ぶ必要性が薄くなります。
4. 習い始めるのが遅い
日本では小学校4年生の時点でアルファベット、ローマ字を習います。
一つの教科として「英語」の授業があるわけでなく、たまにELTの先生が来たり英語の授業を少しするぐらいで、本格的に英語を学び始めるのは中学校から。
それに比べ英語圏以外の外国ではもっと早くから、小学校からしっかりと英語の授業があります。
スイスやルクセンブルク、ベルギーなど多言語を話す国でも小学校の時点で算数や理科と同じように英語の授業あり、その他にもフランス語やドイツ語など最低3ヶ国語の授業があります。
日本のように中学校からの授業だと、「英語耳」を養うことは不可能です。
大きくなってしまう前、英語の発音を正しく聞き分けられる年齢の時に「耳から学ぶ」という教育をするのとしないのとでは、習得のスピードもレベルも大きく変わってきます。
幼い子ころに勉強するのと大きくなってから勉強するのとでは身に付くレベルも速さも段違いです。
スイスなどでは算数や社会などの授業も英語で行われていたりするので、習い事として「英会話」に行かなくても義務教育の初段階から学んでいくことで、子どもたちは無理なく習得していきます。
子どもの頃に英語を始めるメリットについては以前の記事でシェアしているので、お子さんに英語を習わせるか迷っているという方はぜひ一読してみてくださいね。↓
5. 教育方法の偏り
日本の英語教育は基本、「文法を理解して読解できるようになる」ことを目的として行われています。
ネイティブの発音を聞き取って実際に会話することができるかどうか、自分の伝えたいことを英語で言えるかどうか、などは重要視されておらず、
あくまでも受験英語に役立つものを勉強する、というスタンス。
ですがこのような机上の勉強は使わなければすぐに忘れてしまいやすいです。
人間の脳は長期で必要としないことは覚えてもすぐに忘れていきます。
なのでひたすら暗記して読解するためだけの日本の英語教育は、大人になってから使えなくなる、ほぼ無意味な教育なんですね。
「英会話」に特化した授業がないと、たとえ大量にインプットしてもアウトプットしていかなければ意味を失ってしまうのです。
どうせ覚えるなら、どうせ同じ時間を費やすなら使えるようになりたいですよね。
まとめ
残念ながら今の日本の学校教育ではほとんどの人が英語を話せない状態で終わります。
ヨーロッパの英語教育は、まず文法から入ることはなく「会話」から始まるそうで、ドイツ人の友達曰く、「英語は言葉なんだから話せないと意味ないでしょ」とのこと。
たしかにその通りですね。
日本でも教育の仕方を変えれば受験のためだけではなく、実際に世界で通用する英語を身につけることができるようになります。
そして学校の制度が変わるのを待つのではなく、英会話スクールに行ったり独学で勉強する方法もたくさんあるので、諦めずに自ら行動することをおすすめします。
大人になってから語学を習得する方法についてはこちらの記事で紹介しています!↓
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