前回のコラムでスイスで話される公用語について紹介しました。
実際スイスドイツ語ってどんな言葉なの?標準ドイツ語とどう違うの?と思われたかと思うので、今回はよく使われるスイスドイツ語と文法を少しシェアしていこうと思います!
前回の記事はこちら↓
「スイスで話される5つの言語」
https://abroad-musician.com/archives/38
それではまずは挨拶から!
1. こんにちは
ドイツでは一般的に、
- Guten Tag(グーテン ターク)
- Hallo(ハロー)
と言いますが、スイスでは
Grüezi(グリュッチ/グリュエッチ)と言います。
さらに丁寧な場合は Grüezi Wohl(グリュエッチ ヴォール)
ベルンでは Grüessech(グリュエッサ)などと色々変化するようです。
また、若者同士では気軽に Hoi /Hoy(ホイ)とも言います。
ドイツに3年住んでいた私からすると、
ホ..ホイ??なにそれ?今何て言われた??
と初めは困惑しました。笑
2. ありがとう
電車の車掌さんが切符を切りに来る時や電車で席を譲った時など、ドイツ語のありがとうにあたるDankeではなく、
- Merci(メルシー)
- Merci Vilmor(メルシー フィルモア)
とフランス語で言われることが多いです。
3. さようなら
そして「さようなら」の挨拶ですが、Tschüss(チュース)ではなく、
Ade(アーデー)が使われます。
これはイタリア語のAdieu(アデュー)からきているそうで、スイスドイツ語はフランス語やイタリア語からとった言葉が結構存在します。
4. 召し上がれ・いただきます
そしてご飯を食べる時、いただきます・召し上がれにあたるGuten Appetitoですが、スイスでは
- Guette(グエッテ)
- en Guette(エン グエッテ)
と言います。
これは einen Guten Appetit から来ているそう。
引っ越してすぐご飯を食べていた時に同居人に突然 “グエッテ” と言われ、即座に箸を置き、聞き返しました。笑
3年ドイツに居るとわからない言葉や聞いたことのない言葉はそんなしょっちゅう出てこないのですが、やはり国が変わると同じドイツ語でも全然違ってきますね。
5. 文法
さて、次は文法ですが、まずドイツ語を勉強する人が覚えなければいけない通り門である冠詞。これが標準ドイツ語と全く違うのです。英語で言うThe にあたるものです。
定冠詞の1格(Nominativ)は
標準ドイツ語
男性名詞 | der |
女性名詞 | die |
中性名詞 | das |
スイスドイツ語
男性名詞 | dä |
女性名詞 | d’ |
中性名詞 | äs/ s’ |
となります。
本当に全然違いますよね、はい…。
あんなに頑張って覚えたのに…という感じです。苦笑
そして人称名詞も大分違います。
日本語 | 標準ドイツ語 | スイスドイツ語 |
私 | ich | ich |
君 | du | d |
彼 | er | er |
彼女 | sie | si |
それ | es | es |
私達 | wir | mir |
君達 | ihr | ir |
彼ら/それら | Sie | si |
6. 発音
そして発音についてですが、r は喉の奥からかなり強く発音しますし、gやchも喉の奥を使って非常に強く出します。
スイスドイツ語の印象としては、
- 子音の発音が強い
- 語尾を省略しがち
- ウムラウト(äüö)が多い
といったところでしょうか。
ちなみに日本でスイスドイツ語に関する本を探してみましたが、残念ながら日本には一冊も存在していませんでした。笑
なので新たに学んだスイスドイツ語があればまた随時更新して紹介していきますね!
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